感想のつもりがほとんど懺悔になってしまった。なぜ。

『愛と青春キップ』11/3 昼公演を観劇してきました。たぶんネタバレを多少含みます。たたみ方がわからないのでお嫌な方は回れ右をお願いします。






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オルタナティブシアターは初めましてでした。定員が426名。思っていたより大きかった。トラムくらいの大きさを想像していたので。

元映画館なので座席が映画館なだけでなく、最も不思議というか慣れない感じがしたのが音の聴こえかたでした。舞台の上下にスピーカーがどーん!!と置かれているのですが、後方からも音が聴こえてくるんです。…確かに、映画って左右後方から音がするよな。ということは劇場は基本的には正面から音が出るように作られているんだな。円形の劇場だと音がくるっと回って響くからハコ型の劇場よりも多方面から聴こえるけれど、こういう聴こえ方をするお芝居は初めてだな。…面白いな。映画とお芝居だと必要な音が違うのかな?

セットはごくごくシンプルで、後ろのスクリーンが上がるかと思ったけれど最後まで上がらず。たぶん奥行きのない舞台なのだろうな。転換の仕方は、演者さんがくるくるセットを動かす方式で好みでした。

演者さんは全部で12人。けっこう大所帯です。演出の藤林さんの作品を観るのは初めてですが、先日WOWOWで『ZEROTOPIA』を観たのでお顔は存じ上げておりました。スノ3のほかの演者さんは、松澤さん以外は初めて拝見すると思います。違ったら申し訳ない…。宝塚好きな友人から、剣幸さんはかっこいいぞ!と聞いていたので拝見するのを楽しみにしておりました。

さて、まーあとにかくよく歌って踊る舞台でした。
お話しとしては船上でステージを行う予定だったダンサーたちが船の座礁によって海に放り出され、流れ着いた無人島でなんやかんや揉めつつも最後は踊って希望を持ち直す、という感じでしょうか。ミュージカルではないですね。音楽劇に分類されるものになるのかな。普段は歌も踊りもないストレートプレイを観るので個人的にはわりと見慣れない部類のお芝居ですが、こういうものも楽しいです。

総括するならば、踊っている阿部くんが好きだ、と実感する舞台でした。…すごく身も蓋もない総括だな。
阿部くんを好きになったのはつい最近の話で、今年の滝沢歌舞伎にお邪魔したら沼に突き落とされて帰ってきました。今回、歌う+踊るのほかに喋るを含みファンサのない阿部くんの姿を観て、そうか私は彼が踊っているのが好きなんだなと思いました。いやいや喋ってもファンサしててもかわいいけど(いや本音を言えば喋るのはまだまだ要修行だ。俳優業をするつもりがあるのなら)、そうじゃないんだ。彼の手足の出し方と鋭い動きがとても好きなんだ。特に今回、いちばん素敵だったのは亨(ひーくん)を渾身の力で励ましてから3人で踊った場面。たまらなかった…。少し高いところでびしっと手足を伸ばすところがあまりにもかっこよくてねぇ。身体にある力のすべてを手足の先まで通すような踊り方をしますね。私はダンスについてまったく知識がありません。アーティストさんも基本的にはジャニーズしか見ませんし、バレエもダンスパフォーマンスも観ないし…。ですからダンスを語ることはできませんが、好き!というものは不思議とあるもので、たぶん阿部くんはそれです。…と、いうことをはっきり認識する時間になりました。

亨が無人島でもダンスを続けたいと思った理由は、自分たちがもといた世界とつながっていたかったからではないかと思いながら観ておりました。きっと帰れるきっと助かると信じ続けることも、おそらくそう潤沢な資源がある場所ではない無人島でなんとか命をつなぎ続けることも、かなり難しいことだったはずですからねぇ。この設定を観ながら全然状況は違うのに『審判』を思い出してちょっとばかり気持ち悪くなりそうでした。大丈夫か私。おどろおどろしい展開にならずによかったです。亨があんなに落ち込むことではなかったよ、ひーくん。毎日ちょっとあのシーンは苦しいね…。亨が下を向いてしまっているのがちょっと悲しかったです。胸キュンだったのはゆうこちゃんを助けるシーンですね~。
あと…。翔太くんはひとつ超ずるいシーンがありましたね。もしかして私、翔太くんに恋をしたかと思いました。あの状況下であんな顔して優しくされたら困ります。しゃがみこんだ彼女に合わせてしゃがんでみたり、破壊力抜群だったのは「…私、走りたい」といった彼女に「いいよ」と答えるシーン。渡辺担のみなさん大丈夫でしたか…? 逆に、あれを毎回受け止めているゆうこちゃんはご無事なのでしょうか。

それと、好き~と思ったのはラスト近くでみんながレッスンを受けているとき、剣幸さんがりつ子!と呼ぶ声。なんだかとってもよかった。剣さんの好きシーンはほかにもあり、ふたりで残ろうと吉野さんに言うところ。「嬉しいでしょ?」が素敵だった。言ってみたいものです。
女性陣のなかでちょっと好きだなと思ったのは髙橋さんと田口さん。表情がはっきりしていらして目をひきました。
あ、もうひとつ思い出した…。阿部くんを顎クイする剣さんが素敵だった。されている阿部くんも素敵だった。実はあるシーンでこちら側に背中を向けられたとき、すごく阿部くんに触りたいと思ってしまいまして。ジャニーズ含め演者さんにそれを思ったのは上山くん以来です(別にファンではないのだが)。阿部くんに対して甘やかしたい以外の欲求を持っていないはずだったので少々戸惑いました。ふむ…。

そしていま書いていて気付いたのですが、私今回、ほとんどお芝居として観られていないように思う。…。あれ?
外部舞台の初主演なのに…。もっときちんと舞台として観るべきだった。彼らがどこに行くのかわからないけれどもしかしたら次の仕事に繋がる機会かもしれず、新たな可能性のひとつかもしれないのに。そういう場所にありがたいことに居合わせていただけたのですけれど、阿部くんのことしか観られていないし阿部くんとして観てしまった気がします。…待てよ? 私は普段好きな俳優さんの舞台を観るときどうしているっけ。あぁでも、彼のことはずっと俳優として好きでほかの姿を知らないから問題にならないのかもしれないな。

…難しいですね。何度も観たら落ち着いて観られるのでしょうか。それとも何度観ても結局こういうふうに観てしまうのだろうか。みなさんどうされていますか? 岩本担の方、渡辺担の方、どうでしたか? CODをご覧になった深澤担、佐久間担の皆様はいかがでしたか?

ここのところジャニーズのひとたちが出ている作品を観ることが増え、いろいろと考えてしまいます。『今を生きる』を観劇したときに素敵なストレートプレイだっただけにちょっと思うところがあって…。ジャニーズJr.とはなにか、彼らの先になにがあるのか、彼らが目指す場所はなにか、と誰の得にもならないことをうじうじ考える日々です。彼らが幸せでいてくれるならいいのですけれどね…。

あーもう! 書いてはみたもののまとまらない。結論が出ていないからです。ははーん。こんなの上げてすみません。阿部くんがかわいかった。踊っている姿が素敵だった。それでいいけどそれじゃよくないってことなのか?
阿部くん、ひーくん、翔太くん、ごめんね。ありがとう。最後まで怪我はしないで、がんばって。なにか掴んでくれたら嬉しいです。そしてできれば、それを私にも教えてください。