京の風にうねり轟く花吹雪

滝沢歌舞伎ZERO』南座公演が無事に幕を下ろしましたね。演者のみなさま、スタッフのみなさま、ファンのみなさま、お疲れさまでした。
せっかくの彼らの主演舞台ですので、すでにあやふやな記憶を呼び起こして記録しようと思います。RIDE ON TIMEの放送前に書いておきたいのだが、書けるかしら…。例によって阿部くんしか見えていない傾向にありますので読んでくださる方はご承知おきください。


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【第一部】

01 オープニング ひらりと桜
お姉さんの舞いから幕が上がり、演者クレジットが流れてから浮かび上がるシルエット。はい、正面が阿部くん! 阿部くんだけはシルエットでわかりますね…明かりがついてお顔を確認できたとき正解で嬉しかったです。「ひらりと桜」は新曲ですね。この曲で最も素敵だったのはさっくんの翻す薄衣越しに阿部くんが見えるところ。幻想的な阿部くんの図をゲットしてひそかに喜ぶ。お衣装が良い仕事をしてくれていました。綺麗でしたね。もはや時系列を覚えておりませんが、ひとりずつスポットライトが当たるところと円形に並んだスノが薄衣を振り付け中に脱いで眼前のひとに渡すところがいちいち好きでした。大量の花吹雪はちょっと多すぎておくのほうは見えないくらいでしたけれど、美しくはありました。

02 挨拶
ひーくんのご挨拶があり、髪が伸びたなぁ…と思いながら拝聴。私の貧弱な記憶力ではメンバーの名前が入っていると思われる一連の口上は覚えられませんでしたが、後半に三人分くらいのお名前が入っているフレーズ(確か、涼やかな蓮の花が咲くまで)があってちょっと面白かった。ラウールくんはどこに入っていたのだろう。これから入るのかしら。それにしてもひーくんはまた大きくなったような…どっしりしておられる。

03 組曲
白が基調のキラキラしたタンクトップのお衣装にカラースカーフ?を腰に垂らした出で立ちでの「組曲」。これとても素敵でしたね。今回は全編通して五関様の振り付けと聞き及んでおります。これを見ながら、踊りきる演者も素晴らしいがこれを取り仕切った五関様も素晴らしいとしみじみ思いました。無言の圧力と眼前に迫る迫力を感じましたし、私は踊っている阿部くんが好きなのでこのパフォーマンスは大好物でした。
私がいた席の正面はたいていさっくんが踊っておりまして、もう目が奪われるのなんの。もともとさっくんのダンスを見ていると苦しくて痛くてしかし猛烈に幸せそうで感情の処理が追いつかない感じになり最終的に泣くのですけれど、今回もすごかった。阿部くんを見たいしもちろん見ているが、立ち位置が反対側なんですよ! これだからシンメは!(そういうことかどうかはよくわからない) 同じ画角に収まってくれないので観るのがたいへんでした。そしてさっくんの後ろで踊っているじーこを見て、あっ…もしかして私このひとの腕と手が好きかも…とひらめく。それとたぶんこの曲中だと思うが、ふっかのある振りを見て、ことひとすっっごくアイドルなんだ…!と蒙を啓いた気分でした。ちなみに私がものすごくアイドルだと認識しているのは二宮和也氏です。

04 殺陣(モノクロ)
ふふふ。大収穫でした。
圧倒的に大好きなのが劇団☆新感線の川原さんの殺陣(新感線は殺陣の演出もド派手でスピードと迫力があって大好きだ)で、圧倒的に美しいと思っているのが早乙女太一くんの殺陣です。余談ですが太一の弟の友貴くんが客演した舞台で殺陣を初めて観たとき、太一の殺陣にそっくりなひとがいる…誰!と思ったら弟さんで衝撃的だったのをいまもよく覚えています。いつぞやのテレビ誌で袴姿(?)の阿部くんを拝見したときから、見た目的には太一と並んで刀振るってくれたら眼福だわ…と思っていたのですが、実際に観て、太一と殺陣をやってみてほしい!!!と現在熱望しております。なんてこった。阿部くんの動きがあんなに速くてなめらかでキレがあるなんて知らなかった。Snow Manはみんな上手だろうなとは思っていましたが…これほどとは…。全員いますぐ新感線に出られるよ(新感線に出てほしいひとを探しがち)。阿部くんの百人斬りがかっこよすぎてずっと胸キュン状態でした。心拍数上がったと思いますよ。悔やむべきは白と黒に分かれていて照明が暗めだったので、黒衣装組の動きが非常に見づらかったこと。私はさっくんの殺陣も見たかったぞ。舘様の殺陣は想像していたよりも映像向けな感じの殺陣でした。決め方が。すごくうまいですよ。以前に嵐さんの番組で、高橋英樹さんが殺陣の話をしていたのを思い出しながら拝見しました。戸板倒しは、落ちないでね…とどきどきしておりました。支えてるひとが苦しいだろうよこれは。

05 変面
これどういう仕組みなのかしらね…。中国の伝統芸能ですよね。そしてひーくんはどんなにお顔を隠していてもひーくんだった。さすが。めめちゃんとじーこと三人で変面。バックの映像とお衣装と、変面というパフォーマンスが妙にちぐはぐで、しかしそれが妙にミステリアスな雰囲気を醸し出していて不思議な感覚になる空間でした。昨年の酔いそうな照明がけっこう好きだったのでそれが変わってしまったのは少し寂しかったかな。はがしたマスクはどこにいくんだろう…毎回マスク貼りなおすのだろうか…とか考えながら観る。

06 バラード「My Friend」
一緒に入ってくれた友人にはバレていた模様ですが、イケメンで歌い上げる翔太くんの後ろでくるくる舞う舘様に視線が釘付けでございました。えー! なにその演出! 舘様は歌わないのね。喋らないしね。立方体の枠を使って女性2名と一緒にパフォーマンスをし始めたときはなんだかいけないものをみているようでドギマギしながらガン見してしまいました。ごめん。
構図的には健ちゃん×タッキーですよね去年の。それ以前は観ていないので存じませんが。

07 太鼓
あーーー。皆様から大好評いただきました腹筋太鼓、と紹介があったように思いますが、そうか大好評なのか…とやや複雑な気分の私です。いや違うの、この迫力はほんとうにすごいと思うし派手だしなんかちょっと気が狂ってるしとてもジャニーズらしくていいと思うのですけれど、今回のメカ太鼓はやりすぎだと私には思えました。乗っている3人にどんどん傾斜がかかっていき、肩のほうに血が集まっていくのが見えるんです。あの状態でさらに傾斜はきつくなるし吐きそうな速度で回すし、これは…裏にドクターいます…???と労働環境を心配せざるを得ないものでした。練習でじーこがグロッキー状態だったと言っていましたが、そりゃそうだろ。担当のみなさま大丈夫でした…? 心配で胸が張り裂けていません…?
ちなみに今回は阿部くんが若干隠れてしまう位置だったので、ひーくんの二の腕をじっくり観察しました。ムキムキ~。きれい~。
あとは外から見たらいま南座揺れてるかな?と余計なことを思いました。

08 新曲「Make It Hot」
Snow Man 8人でのパフォーマンスです。だからたぶん、これが新生Snow Manとしてじっくり曲パフォーマンスを見せる最初の場面なのではないかしら。ソロコーナーみたいな立ち位置ですからね。第一印象は…、多い!笑 でもまぁ私から見たら6人だって多いのでさほど変わりはないし結局阿部くんしか見えていない説も濃厚なので、多いからどうというわけではありませんでした。普通に観られた。
お衣装が印象的。前回の滝沢歌舞伎の一幕ラストみたい。ふたりずつのショットがありまして、さっくん×めめちゃんがすげー良かったです。さっくんちっちゃいけど大変に男の子だった…いつも思うがあの皮膚の下にはみっしりした身体が詰まってる…。
阿部くんとめめちゃんが並ぶと身長差がちょうど良くてちょっとステキでした。ひーくんがにやって笑うのも翔太くんがちょっとめんどくさそうなのも良かったです。

09 滝沢一座 浜松屋/稲瀬川勢揃いの場
情けないくらい歌舞伎を知らないうえ、滝沢歌舞伎自体にも詳しくないのでこの演目の立ち位置がよくわからず若干後悔しました。勉強しておけばよかった。
関ジュの皆さんの見せ場でしたね。すのは後ろで生メイク中。阿部くんとさっくん女方になるためお化粧もたいへんそうでしたが、なにしろさっくんがスピーディーにこなすので差がついていくのが面白かったです。あと、翔太くんがめっちゃ塗るのも個人的には愉快でした。
失礼ながら関ジュの皆さんのお顔とお名前が一致しないのですけれど、みなさんなかなか良い立ちっぷりでした。なにより、きれいな娘さんに扮しているのに誰もかわいくなくて(笑) 番頭さん(?)の基くんと椿くんのほうがふわふわしていてかわいかったかも。

10 滝沢歌舞伎
○五右衛門ZERO
せりだしに立ち弓を放ったのがふっかであることに私はしばらく気付いていませんでした。ふっかって、私が思っているよりずっと華奢なんだろうと思う。弓のひときれいだなーとぼんやり思っていた(ぼんやりにも程がある)。
五右衛門がひーくんなのはすぐにわかりましたよ。似合うね。やはりどっしり立つのであのような役どころがとても合うと思います。構図的にひーくんvsふっかなのはなかなか奥深いものがあるように思いますね。
五右衛門側の舘さまとじーこにも殺陣の見せ場があり、なかなか迫力のあるものを見せてもらいました。舘さまも歌舞伎メイクがたいへんお似合い。Jr.が入れ替わり立ち替わり殺陣に入ってくるのも群舞感があり良し。
ラスト、花道に立つ舘さまからひーくんへの刀投げ。練習たいへんだったろうね。私が拝見した回は刀がひーくんの手に吸い込まれていくようで気持ち良かったです。

○桜の舞
お待ちかねのあべさく女方。頬の筋肉が弛んで仕方がない。第一部が終わって休憩に入ったときの私の第一声は、さっくんが!!かわいい!!!でしたからね。
さっくんは町娘風のお衣装と髪型。口角が少し上がっていて、オレンジ色のお着物がまーーあ似合うこと。ちょっとだけ伏し目にして。負けた、完敗、と白旗が上がりまくっている客席。本当にかわいかった…。
阿部くんはたいへんお綺麗。地黒なのに大丈夫かなと余計な心配をしておりましたがとても美人さんでした。阿部くんは遊女っぽい帯の結び方でしたね。阿部くんとさっくんを比較して見ていて、やはり阿部くんは普段から仕草がちょっと女の子だよな…むしろさっくんが普段非常に男の子なんだな…と実感しました。さっくんはギャップがあったので。阿部くんはほぼ通常営業。女子か!とよく心のなかでツッコミを入れながら愛でているけれど、やはり女子だった。あぁかわいい(結局)
翔太くんは両手に華でしたね。世間から恨まれないようにしないと。扇子の舞、きれいでしたよ。髪型が幕末の志士みたいで笑いそうになってごめんなさい。
三人ともせっかく綺麗なのだから悲しい雰囲気の漂う舞だけでなくて色めき鮮やかなのも観たかったな。

○総踊り
壮観。
お化粧していたのにめめちゃんがここだけの出番でちょっと残念…。たっぱがあるから映えそうなのにな。
ふっかが素敵でした。悪役なんですけれど綺麗でしたね。手首がいいのかな。
阿部くんの女方での日舞が美しくて目の保養でした。はぁぁかわいい~。ステフォ出してくださいね。あとやっぱりさっくんね…客席が圧倒的に女性で良かったね…終演後待ち伏せされるレベルの可愛さ。
女性ボーカルの曲でしたね。歌詞が入っていたので少々驚き…。



【第二部】
お芝居。
鼠小僧のお葬式の場面からスタート。弔問客が小芝居しながら並ぶのですが、黄色の着物を着ている子がよかった。彼はそのあともよかった。
弔辞はお丸さん。お丸さんってたぶん実在したと思う。お丸さんを拝見するたびに、こういうひといるよなぁ……と納得する。肩幅が狭いのかな、体格に違和感がありません。台詞回しもさすがでした。私がお邪魔した日はめめちゃんのお誕生日だったので、お丸さんからお祝いコメントがありました♡

鼠小僧が姿を消し活気を失う江戸町人及び奉行所の面々。誰か鼠小僧に代わるひとはいないものか…とお丸さんが目をつけたのがしん吉。取り締まる側の自分に代わりが務まるのか…?と自問自答を繰り返すうちに、強盗稼業をする輩が江戸の町を暗躍し、老中暗殺の計画まで…。悩みながらも一致団結しこれに立ち向かい平和を守ったとき現れたのは、みないな筋ですかね。

新しいキャラクターも多かったのではと推察します(なにしろこれまでのを観ていないからよくわかってはいない)。特記すべきは阿部くんと翔太くんか。残念ながら私の心にはどちらも刺さらなかったのですが、Twitterなどみているとシナモロールも売れていそうだしたいへん盛り上がっているので良いのではないかと思います。
阿部くんは猫ね。あべぞう。かわいい…のかな? 白状すると私は猫が好きではないのでそもそも、猫かよ…となってしまいました。あ、動物が概ねダメです。学生の頃も実験でマウスを使うのに触れなくて友人にやってもらっていました。そんな種類の私からすると、断然ヒト型がよかった!!!! お顔もよく見えないし、台詞もほとんどないし…、長い手足も着ぐるみに隠れちゃうし…。でもこんなこと言ってる阿部担は私だけなのかもしれない、と無意味に凹んだりしました。せっかくの殺陣のシーンも猫じゃなぁ……。はぁ。
翔太くんは銀さんね。個人的にいちばん気になったのは金閣寺銀閣寺の位置と立ち位置が合っていなかったこと。からくり人形のような動きが面白くてかわいいと評判のようなので、さすが翔太くん…と思ってます。マイナスなことばかり書いて申し訳ないのだが、さっくんの身体捌きと台詞回しを非常に買っているので実は金さんはとても物足りない。あれははまり役なの? そうかもしれないが…うーん…勿体ない気がするのよね。一年のうち1/4は金さんなんでしょ。

お芝居のメインに据えられていたのがひーくんと舘さまなのは納得の布陣でした。なにしろよく立てるふたり。喋れますしね。舘さまには一度、表情がころころ変わる喋り倒す役をやってみてほしいです。どんな演出家さんが合うかしら…と思い浮かべていたら、どうもジャニーズファンに当てにくいような個性的な面々が次々浮かんできて…実現が難しそう!笑

悪党役にじーことめめちゃん。へへ、じーこの長髪鬘がとっても似合っていて通路を通ってくれたときはにやにやしてしまいました。いいぞじーこ。かっこいいよ。燗に障る笑い方が正解なのかどうかは微妙なところだけど。めめちゃんは大きいので悪党役もはまっていてたいへんよろしい。若者なのでこれからの成長が楽しみです。

それから正門くんね。ストーリーテラーの役割をしっかりこなしていました。瓦版売りの役もよかったな。新橋では林くんなのかな。正門くんの全体的な出で立ちは、すごく人気があるのがとてもよくわかる感じでした。私のなかでは大吾くんの親友。この子はスターになりそうだなぁと思いながら見ていたら新しいグループに入って納得。ひらりと桜ではギター弾いてくれましたね。

悪党組vs江戸組で大立回り。フライングはありませんでしたがひーくんがやや近くを通ってくれます。ラストはどか雪のなかでの立ち回りでしたので、なんかもうよく見えなかったけど(笑)歌舞伎的な動きがそこかしこで取り入れられていました。まぁ滝沢歌舞伎だからそれでいいんだろうけど私は前半で観たような殺陣のほうが好きです。あ、音がついていたのは非常に良かったです。

最後は鼠小僧とおぼしきひとが夢小判を降らせて幕。あのひと誰だったんだろう。


エンディングは稽古映像が流れ、アナウンスが入り、WITH LOVE。
すのはひとりずつ出てきてソロパートがありました。赤いスーツがとてもお洒落でした。なんかわからないけど、じーこが出てきて歌うところで泣きそうになり我慢しました…。ラウールくんの映像がどどーんと後ろに出るのはここでしたっけ? あれは大きすぎた(笑) 私はこの曲の最後の振り付けがとても好きで、変わらないでいてくれてよかったです。時間が巻き戻っていくような感じがとてもいい。女性陣の表情を見てまた泣きそうになり我慢。

キャスト紹介があり、幕。
すのはフレームに乗りくるくるしてました。最後も正面が阿部くんだったので席位置的に大満足。LOVEがなかったのは残念だった。阿部くんにハート投げたかったー!



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滝沢歌舞伎ZEROは彼らが担う大舞台でした。長らく先輩の背中を支え続けた舞台で中央に立つ。私はすの担として観ているためかタッキーの不在については正直なんとも思わず、しっかり舞台に立つSnow Manの姿は想像通りでした。できるって知っていたし心配もしていなかったし…。興味があるのは、滝沢歌舞伎ファンの方が観たときどのように映るのかということと、彼らに何が見えたのかということです。ジャニーズの舞台とはなにか、ジャニーズのアイドルが舞台に立つ理由はなにか、私たちに求められるものはなにか、とJr.を観るようになってから非常によく考えます。そして私は彼らになにを求めているのだろう?

幕が上がる前、立っているだけではたぶん泣かないと思うよ!と強気に言い放っていましたが、最後の曲で阿部くんが笑っているのを見たら涙がこみあげてきました。私にも見える場所で、ステージの上でライトを浴びて、笑っている。
…それで充分でした。
Snow Manの増員も、新生Snow Manの仕事が滝沢歌舞伎の主演であることも、私にはSnow Manが舞台班になることを示唆しているように思えてなりませんが、それもきっと私は心から応援できるなぁと思います。ふぉ~ゆ~さんの舞台を昨年拝見したとき、これは凄いと感心しました。これができるのも全員じゃないし、Snow Manには力がある。
どんな未来が待っているかはわかりませんが、南座で巻き起こした花嵐が彼らの門出を祝福してくれたのですから、きっと美しい世界が彼らの目前に広がると信じようと思います。


本当は、影山くんがちょっと好きだったとか色々書きたいことはあったけれど、このへんで閉じておこうかな。